初ソロアルバム「ストリート・トーク」をスティーブ・ペリーが発表したのが1984年、今から38年前。
音楽雑誌Rockin'fに特集記事としてインタビューが掲載されていました。
【「ストリート・トーク」は現在のボクのすべてだ。】と、その思いを語っていました。
JOURNEYのリードボーカルとして在籍していて、JOURNEYで求められる声や表現からは脱却し、自分のやりたい事をやってみたらこのアルバムが出来た、自分一人で歌う時はこうだ、それがそのままレコードになったとのこと。
JOURNEYと違うアプローチで書き上げた曲たちは、自分のチャレンジだ、と。
スティーブは、【「オープン・アームズ」(エスケイプに収録)を聴いたあとに、「キャプチュァード・バイ・ザ・モーメント」(ストリート・トークに収録)を聴いてごらん?誰が歌っているか、わからないだろ?】と答えています。
確かに曲調も違うし、歌い方も違う。
この2曲で比べてみろ、とはさすが本人、一番自分をわかっているんですね。
ちょっと聴き比べてみましょう。
オープン・アームズ(ライブ版をはりました、スタジオ録音より好きです)
キャプチュァード・バイ・ザ・モーメント(スティーブ公式だと、聴けない方がいるのであえて他のチャンネルからお借りします)
オープン・アームズでの、優しく細めながらにも伸びてゆくハイトーンボイスは、スティーブならではです。
81年の収録ですから、初期の甘いハイトーンではなく、透明感のある澄んだ声です。
対比の、キャプチュァード・バイ・ザ・モーメントは、胸の下部から押し出すような、力強く太い低音から高音になっても迫力があるんですね。
そう、一番最初にこの曲を聴いたときに「え?これスティーブかな?」と聴き直したことを覚えています。
ストリート・トークは、たったの3週間で作成されたアルバムです。ストックしてあったのは2曲だけとのことで、スティーブはプロデュースに関わりながらも溢れる才能を短期間で注いだ結果、このレコードは世に出ました。
よほど、JOURNEYでは表現出来ないでいたのがもどかしい気持ちだったのか、スティーブは
「このレコーディングは、自分の人生で服を着て経験した中で一番楽しかった」と答えていて、
私めは、服を脱いで経験することは別なんだ❤✨とよからぬ妄想までしてしまったものです。。。
JOURNEYと別の道を行こうとしてるかのような曲、
「ランニング・アローン」を収録していることから、いずれ脱退するつもりがあったのだろう、と想像に難くない…ですが、まさかその次のアルバムのツアー中に降りるとは……
リアルタイムでファンだったらもう、耐えられないかも…と思うのです。JOURNEYファン、スティーブファンだったら心配な気持ちは…
ちょうどこの頃、ブライアン・アダムスが日本でも注目を浴び始めていて(アメリカでは、JOURNEYのフロンティアーズ・ツアーにもオープニングアクトとして帯同)、私はブライアンはリアルタイムで「カッツ・ライク・ア・ナイフ」からレコード買ってます。
話がそれてしまいましたが、スティーブ・ペリーが本当にソロになりたかったんだとしたら、これが理由なんだろう・と思うインタビューの一部がこちら。
「14か月ももう家に帰っていない。家族や両親、友達にもっと会いたい。107回もショーをやる殺人的なツアーは精神的にキツい。(中略)そんなツアーはもうゴメン」